インドネシア訪問備忘録(2023年11月)
コーヒーの旅: 山から海まで、豆の壮大な物語 🌄☕🌊
先日訪れたインドネシアの地でコーヒーを囲みながら、コーヒーの深い話を聞くことができました。
産地の情報を文字で見ることと実際にお話しを聞くことではかなりの温度差はでてしまいますが、なるべくそのままの情報をここに記しておきます!!
【2023年11月19日 エコさんのコーヒー生産のお話】

## 1. 地図を広げて、コーヒーの故郷へ 🗺️
まず最初に、私たちがどこにいるのか、ちょっと考えてみましょう。現代人って、自分がどこにいるのか忘れがちですよね。スマホやSNSで世界中とつながれる時代。でも、実際に自分の足が踏んでいる土地のことって、あまり意識していないかもしれません。
そこで今日は、インドネシアのスマトラ島に焦点を当ててみましょう。ここは、世界有数のコーヒー生産地なんです。地図を見てみると、スマトラ島には高い山々が連なっていて、まるで島の背骨のようです。この「背骨」が、実はコーヒー生産にとってとても重要な役割を果たしているんです。
スマトラ島は、赤道直下に位置する巨大な島で、その面積は日本の本州とほぼ同じくらい。島の中央を走るバリサン山脈は、まさにこの島の「背骨」となっています。この山脈が、コーヒー栽培に理想的な環境を生み出しているんです。
具体的に見てみましょう:
1. 標高:バリサン山脈は海抜3,000メートル以上の峰々を持ち、その斜面は1,000〜1,500メートルの高地になっています。この高度がコーヒーの生育に最適なんです。
2. 気候:山脈のおかげで、スマトラ島は赤道直下にもかかわらず、涼しい気候を保っています。コーヒーの木は20〜25度の気温を好むので、この環境は理想的です。
3. 土壌:火山活動によって形成された肥沃な土壌が、コーヒーの木の成長を助けています。
さて、ここからが面白いところです。この地形が、次に説明する水のサイクルと密接に関連しているんです。
## 2. 水のダンス:海から山、そして再び海へ 💧🏔️💧
コーヒーの味を決める大切な要素、それは「水」なんです。スマトラ島の水のサイクルは、まさに自然の芸術とも言えるでしょう。
想像してみてください。インド洋から蒸発した水が雲になって、バリサン山脈にぶつかります。すると何が起こる?そう、雨が降るんです!この雨が山を伝って川となり、また海に戻っていく。これが「水のサイクル」です。
このサイクルがコーヒーにどう影響するのか、詳しく見ていきましょう:
1. 海からの湿った空気が山にぶつかる:
インド洋から吹き込む湿った空気が、バリサン山脈にぶつかります。これは「地形性降雨」と呼ばれる現象です。
2. 雨が降る:
年間雨量は驚異の2200-2600mm!東京の年間雨量が約1,500mmですから、その1.5倍以上もの雨が降るんです。この豊富な雨がコーヒーの木を潤します。
3. 雨水が土壌に染み込む:
火山性の土壌は水はけが良く、適度に水分を保持します。これがコーヒーの根にとって理想的な環境を作り出すんです。
4. コーヒーの木がその水を吸収:
コーヒーの木は、この豊富な水と栄養を吸収して成長します。この過程で、土壌のミネラルがコーヒー豆に凝縮されていくんです。
5. 余った水は川となって海に戻る:
吸収されなかった水は、川となって海に戻ります。この過程で、土壌からのミネラルも一緒に運ばれ、海の生態系を豊かにします。
このサイクルのおかげで、スマトラのコーヒーは独特の味わいを持つんです。具体的には、土壌のミネラル分が豊富なため、コーヒーに深みのある味わいと、時にはハーブのようなニュアンスを与えるんです。
さらに、この高い湿度と雨量が、後で説明する「ウェットハル製法」を可能にしています。これがスマトラコーヒーの特徴的な風味を生み出す秘密なんです。面白いでしょう?🤔

## 3. コーヒーの木の下で:土壌の秘密 🌱
さて、雨が降ったあと、その水はどこに行くのでしょうか?そう、土の中です!コーヒーの味わいを決める上で、土壌の質はとても重要なんです。
ここで、ちょっとした実験をしてみましょう。ペットボトルに水と土を入れて30分置いてみてください。すると、面白いことが起こります。土が層になって沈んでいくんです!
- 上層:砂(一番粗い)
- 中層:シルト(中くらいの細かさ)
- 下層:粘土(一番細かい)
理想的な土壌の割合は?なんと、3:4:3なんです!つまり、粘土30%、シルト40%、砂30%。この黄金比がコーヒーの木を健康に育てるんです。
では、なぜこの比率が重要なのでしょうか?
1. 砂(30%):
- 役割:排水性を高める
- 効果:根腐れを防ぎ、根の呼吸を助ける
2. シルト(40%):
- 役割:水分と栄養分の保持
- 効果:コーヒーの木に安定した栄養供給を行う
3. 粘土(30%):
- 役割:ミネラルの供給源
- 効果:コーヒー豆に深みのある味わいを与える
この理想的な土壌は、コーヒーの木の根にとって最適な環境を作り出します。根が健康に成長することで、地上部分も健康に育ち、結果として品質の高いコーヒー豆が実るんです。
スマトラの土壌は、火山活動の影響で特に肥沃です。火山灰が長年堆積して作られた土壌は、ミネラルが豊富で、コーヒーの木の成長を助けます。具体的には、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれており、これらがコーヒー豆の風味形成に大きく寄与しているんです。
さらに、この土壌には有機物も豊富に含まれています。これは、森林からの落ち葉や枝が分解されて作られたもので、土壌の保水性を高め、微生物の活動を促進します。この微生物の活動が、さらに土壌を豊かにし、コーヒーの木の成長を助けるという好循環を生み出しているんです。
このように、スマトラの土壌は、長い年月をかけて形成された自然の恵みそのものなんです。コーヒー農家の方々は、この貴重な資源を大切に守りながら、最高品質のコーヒーを生産しているんですね。
## 4. コーヒーチェリーの変身:収穫から豆まで 🍒➡️☕
さあ、いよいよコーヒーチェリーを収穫する時期がきました!ここからが本当の魔法の始まりです。コーヒーチェリーが、私たちがよく知るコーヒー豆に変わっていく過程を、詳しく見ていきましょう。
1. 収穫:
完熟したチェリーを丁寧に摘み取ります。これは手作業で行われることが多く、熟練の技が必要です。なぜなら、完熟したチェリーだけを選んで摘み取る必要があるからです。早すぎても遅すぎても、最高の味は引き出せません。
- 完熟の目安:深い赤色または赤紫色
- 収穫時期:通常、雨季の後(スマトラでは9月〜12月頃)
- 収穫方法:選別収穫(チェリーピッキング)が主流
2. 果肉除去:
チェリーの外側を取り除きます。この工程には主に二つの方法があります。
a) 乾式法(ナチュラル):
- チェリーをそのまま天日干しする
- 乾燥後に果肉を取り除く
- 特徴:フルーティーな風味が強くなる
b) 水洗式法:
- 水を使って果肉を取り除く
- より清潔で均一な品質が得られる
- 特徴:クリーンな味わいになる
スマトラでは、高湿度のため、独特の「ウェットハル製法」が発展しました。これは水洗式と乾式のハイブリッドとも言える方法です。
3. 発酵:
24時間ほど、自然の力で豆を変化させます。この過程で、豆の周りに残った果肉(ミューシレージ)が分解され、豆本来の味わいが引き出されます。
- 発酵の目安:pHレベルや温度をモニタリング
- 発酵時間:気温や湿度によって調整(通常12〜36時間)
- 注意点:発酵が進みすぎると不快な酸味が生まれる
4. 水洗い:
きれいな水で豆を洗います。この工程で、発酵で分解された果肉の残りを完全に取り除きます。
- 使用する水:きれいな湧き水や河川水
- 水洗いの回数:通常2〜3回
- 重要性:雑味の原因となる不純物を取り除く
5. 乾燥:
これが重要!スマトラ式では1日乾燥させます。この乾燥過程が、スマトラコーヒーの特徴的な味わいを生み出す鍵となります。
- 乾燥方法:日陰乾燥が主流
- 乾燥時間:通常の水洗式より短い(1〜2日)
- 目標水分量:35〜40%程度(通常の水洗式より高い)
ここで、スマトラ式の特徴的な方法、「ウェットハル」について詳しく話しましょう。この方法は、高い湿度と雨量が多い地域ならではの知恵なんです。
ウェットハル製法の特徴:
- パーチメント(豆を覆う薄皮)を半湿りの状態で取り除く
- 乾燥時間が短い(通常の水洗式の半分以下)
- 豆の中心部に水分が残る→独特の風味形成
普通の乾燥方法だと2週間以上かかるところを、スマトラ式なら5-7日で済むんです!この方法により、スマトラコーヒーの特徴である「重厚な口当たり」と「スパイシーな風味」が生まれるんです。
さらに、この方法は環境にも優しいんです。水の使用量が少なく、乾燥時間も短いので、エネルギー効率が良いんです。まさに、自然環境に適応した素晴らしい知恵と言えるでしょう。
## 5. 豆の休息時間:レスティングの魔法 🧙♂️
乾燥が終わったら、すぐに出荷...とはいきません。ここからが実は大事な「レスティング」の時間です。
レスティングって何?簡単に言えば、豆を休ませる時間です。でも、ただ置いておくだけじゃありません。時々、軽く乾燥させたりしながら、豆の中の水分を均一にしていくんです。
これが14日間続きます。なぜそんなに長いの?それは、豆の中の水分を完璧に調整するためなんです。この過程が、コーヒーの味わいを決める重要な要素になるんです。
レスティングの詳細を見ていきましょう:
1. 目的:
- 水分の均一化
- 豆の内部構造の安定化
- 風味の熟成
2. プロセス:
- 1日目:乾燥後の豆を袋に入れて倉庫で保管
- 2日目:休息
- 3日目:再び軽く乾燥させる
- 4日目:休息
この cycle を約2週間繰り返します。
3. 水分調整の仕組み:
- 豆の表面と内部の水分差が徐々に均一化
- 自由水(豆の細胞間の水)が結合水(細胞内の水)に変化
4. 風味への影響:
- 酸味が穏やかになる
- コクが増す
- 複雑な風味が発展
5. レスティング中の化学変化:
- タンパク質の変性
- 糖の結晶化
- 脂質の酸化(適度な酸化は良い風味を生む)
6. 環境管理:
- 温度:20-25℃が理想的
- 湿度:50-60%を維持
- 換気:適度な空気の流れを確保
このレスティング期間中、豆の中では複雑な化学変化が起こっています。例えば、豆に含まれる酵素が徐々に働き、苦味の元になる化合物を分解したり、香りの元になる物質を生成したりしているんです。
また、豆の細胞構造も少しずつ変化し、後の焙煎過程でより均一に熱が伝わるようになります。これが、最終的な味のバランスを決める重要な要素となるんです。
面白いのは、この過程が地域の気候や環境に大きく影響されること。スマトラの高湿度な環境だからこそ、このようなゆっくりとしたレスティングが可能になるんです。乾燥地帯では、豆が急速に乾燥しすぎてしまい、同じような効果は得られません。
レスティングの重要性は、実はあまり一般には知られていません。でも、プロのコーヒーバイヤーや焙煎士は、この過程がコーヒーの品質に大きな影響を与えることをよく知っているんです。
次に飲むコーヒーの味わいの奥深さに、このレスティング期間の魔法が隠れていると思うと、より一層楽しめるのではないでしょうか?

## 6. 最後の仕上げ:選別と輸出準備 🔍📦
レスティングが終わったら、いよいよ最後の仕上げです。ここからが、品質管理の最も重要な段階と言えるでしょう。一つ一つのプロセスを詳しく見ていきましょう:
1. 比重選別:
- 目的:密度の違いで豆の品質を判断
- 方法:水や空気を使って豆を選別
- 原理:高密度の豆ほど品質が高い
具体的には、水選機や風選機を使います。水選機では、水に浮く豆(フローター)を取り除きます。これらは未熟豆や虫食い豆である可能性が高いんです。風選機では、軽い豆(チャフ)を風で吹き飛ばします。
2. スクリーニング:
- 目的:大きさで豆を分ける
- 方法:異なるサイズの穴が開いた振動スクリーンを使用
- 重要性:サイズの均一性が焙煎の均一性につながる
スクリーンサイズは通常、64分の1インチ単位で表されます。例えば、スクリーン18は64分の18インチ(約7.1mm)の穴を持つスクリーンを意味します。高品質のコーヒーは通常、スクリーン16以上のサイズです。
3. ハンドピック:
- 目的:機械では取り除けない欠点豆を除去
- 方法:熟練した作業者が目視で選別
- 重要性:最終的な品質保証
この作業は非常に労働集約的ですが、高品質コーヒーには欠かせません。欠点豆には、黒豆、発酵豆、虫食い豆などがあります。これらを丁寧に取り除くことで、カップクオリティ(味わいの品質)が大幅に向上します。
4. 袋詰め:
- 使用する袋:グレインプロバッグ(特殊な多層フィルム袋)
- 容量:通常60kg
- 特徴:湿気や酸素を通さず、豆の品質を長期間保持
5. 品質検査:
- 物理的検査:水分量、密度、粒度分布
- 官能検査:カッピング(味わいの評価)
- 化学的検査:カフェイン含有量、酸度
そして、輸出の準備!ここで大切なのは、信頼できるパートナーと協力することです。なぜなら、日本の厳しい残留農薬基準をクリアしないといけないからです。
日本の残留農薬基準は世界でも最も厳しいものの一つです。例えば:
- イソプロカルブ:0.01 ppm以下
- カルバリル:0.1 ppm以下
- グリホサート:5 ppm以下
これらの基準をクリアするためには、栽培段階から細心の注意を払う必要があります。有機栽培や減農薬栽培の技術が重要になってくるんです。
また、輸出の際には以下の書類が必要になります:
1. 原産地証明書
2. 植物検疫証明書
3. インボイス
4. パッキングリスト
5. 船荷証券(B/L)
これらの書類をそろえて、やっと日本への旅立ちの準備が整うんです。
ここまでの工程を経て、やっと私たちの元にコーヒー豆が届くんです。一粒一粒の豆に、どれだけ多くの人の努力と時間が詰まっているか、想像できますよね。
## 7. 自然との調和:アグロフォレストリーの実践 🌳☕🌳
最後に、とても大切なことをお話しします。それは「アグロフォレストリー」という考え方です。これは、コーヒー生産と環境保護を両立させる素晴らしい方法なんです。
アグロフォレストリーって何?簡単に言えば、森林と農業を調和させる方法です。コーヒーの木を植える時、周りの自然環境も大切にしようという考え方なんです。
具体的に見ていきましょう:
1. 山の頂上は森のまま残す:
- 目的:水源の保護、土壌流出の防止
- 効果:安定した水供給、生物多様性の維持
2. 斜面にコーヒーの木を植える:
- 方法:等高線に沿って植樹
- 利点:土壌侵食の防止、日陰の確保
3. 川沿いはまた森にする:
- 目的:水質保護、生態系の維持
- 効果:川の氾濫防止、野生動物の生息地確保
アグロフォレストリーの具体的な利点:
a) 生物多様性の保護:
- 鳥類:害虫駆除に役立つ
- 昆虫:受粉を助ける
- 哺乳類:種子の分散を促進
b) 土壌の質の向上:
- 落葉:自然の肥料となる
- 根系:土壌の保水力を高める
c) 気候変動への対応:
- CO2の吸収:森林がカーボンシンクとして機能
- 微気候の調整:極端な気温変化を緩和
d) 経済的利点:
- 複数の収入源:コーヒー以外の作物も栽培可能
- リスク分散:病害虫や市場変動への耐性
e) 文化的価値:
- 伝統的な知識の保存
- 地域コミュニティの強化
実際の例を見てみましょう。インドネシアのアチェ地方では、アグロフォレストリーを実践しているコーヒー農園があります。ここでは、コーヒーの木の間にアボカドやバナナの木を植えています。これらの木々が日陰を作り、コーヒーの木を強い日差しから守ると同時に、追加の収入源にもなっているんです。
また、農園の周囲には在来種の樹木を植えることで、野鳥や昆虫の生息地を確保しています。これらの生き物たちがコーヒーの受粉を助けたり、害虫を食べてくれたりするんです。
このように、アグロフォレストリーは自然のバランスを保ちながら、持続可能なコーヒー生産を可能にする素晴らしい方法なんです。環境を守りつつ、美味しいコーヒーを作る。これこそが、未来のコーヒー生産のあるべき姿と言えるでしょう。

## まとめ:一杯のコーヒーに込められた物語 📖
さあ、長い旅でしたね。海から始まり、山を越え、土壌を潜り、そして豆となって私たちの元に届く。一杯のコーヒーには、こんなにも深い物語が隠れているんです。
私たちが何気なく飲んでいるコーヒー。その一粒一粒に、自然の恵みと人々の知恵、そして情熱が詰まっていることがわかりましたね。
- 山々が生み出す理想的な環境
- 水のサイクルがもたらす豊かな恵み
- 土壌の秘密が育む豆の個性
- 収穫から加工まで、匠の技が光る瞬間
- レスティングという魔法の時間
- 厳しい選別が生み出す最高品質
- 自然と共生するアグロフォレストリーの wisdom
これらすべてが調和して、私たちの元に素晴らしいコーヒーが届くんです。
次にコーヒーを飲む時、ちょっと立ち止まって考えてみてください。この一杯には、自然の循環、農家さんの知恵、そして私たち人間と自然との関係が詰まっているんだと。
コーヒーを通じて、私たちは世界とつながり、自然とつながっているんです。その一杯に込められた物語を知ることで、コーヒーの味わいはより深く、より豊かになるはずです。
さあ、今日からあなたのコーヒータイムがもっと特別なものになりますように!そして、この素晴らしい飲み物を生み出すために日々努力している生産者の方々、そして私たちに恵みを与え続けてくれる自然に、感謝の気持ちを忘れずにいましょう。
コーヒーって、単なる飲み物じゃない。それは、地球の物語を一杯に凝縮した、小さな宇宙なんです。☕🌍💖
【カフェの経営】カフェの開業③-開業メリット・デメリット

【カフェの経営】シリーズ
4店舗のカフェ経営で日々感じていることや、これからカフェをオープンしたい人に向けたカフェの運営の裏側について発信しています。
カフェの経営シリーズを始める一つ動機として、カフェを実際にオープンする人を増やすという目的があります。
周りを見渡すと大手チェーン店で溢れかえってきた感が否めない現状、チェーン店を否定している訳ではなく(個人的にけっこう利用するので)選択肢として、個人店のカフェは世の中に絶対必要!!だと思いませんか?
地域に根付いた、〇〇さんがやってるカフェ。
そんなお店をこれからもどんどん増やせるようにしていきたいと思ってます。
開業のメリット・デメリットは?

カフェをオープンするにあたり、メリットとデメリットをまとめていきたいと思います。
もちろん私の個人的な意見も存分に入っておりますので、ご承知おきを。
でも、この話をするにあたって、私は開業希望の方を引き留めたい訳ではなく、どんどんチャレンジしてほしいと思っています。
自分で言いのもあれですが、メリット・デメリットを考えだしたら何も踏み出せないので。
やらない後悔よりもやってみた後悔の方が私はよいと思って生きている人間なのです。
デメリット

①とても労働時間は長いです。
(個人事業主を想定して、考えていきます)
店舗のオペレーションをこなし、そのあとの会計処理、メニュー考案など、休みはほぼないと思って頂いて良いと思います。
私のように、仕事=趣味という考えを持っていれば大丈夫だと思いますが、あくまで割り切って仕事と捉えると、時給換算したら・・・・*1
②人の感情に振り回される?
オーナー店長として、店舗運営をしていると常連様が増えてきます。
常連様の中には、カフェを自分の中でストレスを吐き出す場所として利用される方もいるので、真剣に話を聞き過ぎると負のオーラをもれなく頂戴することになります。
そしてよくあるのが、数人で集まるお客様同士の愚痴の言い合いの場所となることが多いこと。家庭内のことを話題に、これでもかとストレスを発散していくので、なるべく会話が聞こえないように工夫する必要があります。
③体調を崩せません
オーナーが朝から閉店まで働くことを前提に開業するかと思いますが、文字通り、休めません。休むとその日の売上はありませんし、突然の休業となるとお客様からの信頼も失います。
よくあるのは、休みの日(定休日とか)の前の日に風邪をひき、休みは一日中寝る、年末年始の多めの休みは、風邪で寝込む、みたいに、無意識に休みの日に体調を崩してしまうことがあるのは、個人事業主あるあるです。
④収入に上限がある
オーナーが店頭に立ち、運営するカフェだと、カフェの売上から経費を引いた金額が、収入となります。
行列のできる人気カフェであっても売上の上限は、店舗の大きさ(席数)に依存しますので、それ以上の売上を取るのは、ECサイトの運営や小売販売で工夫が必要です。
カフェだけの売上と考えると、収入には期待せず、自分が好きなことを仕事にできているという部分に意識をもっていくことが必要です。
⑤責任は全て自分にある
全ては自己判断、自己責任となります。判断を間違え失敗すれば全て自分に跳ね返ってきます。
会社勤めの際は、会社が背負っていた責任を、全て自分で背負う必要があります。
メリット

①もちろん毎日楽しい(はず?)
しっかりとお客様が来てくれている状態であれば、自分が好きなこと、好きな人、好きなものに囲まれて仕事をしているので(むしろ仕事という感覚はない)雇われているときの仕事に対するモチベーションとはくらべものにならないくらいに、仕事に向き合っていけます。
②時間をコントロールできる
時間
営業時間を決めるのはオーナー自身。また人を雇うことで、自身が働く時間を調整したり、休みを多めに取ったりと、何もかも自分で決めることができます。
③お金について学べる
個人事業主なので、経費にできる項目が多く、税金について勉強しながら確定申告できます。
日々の会計業務も自身でやる場合は、日々のお金の使い道や投資について考える良いきっかけとなると思います。
④対人関係ストレスをコントロールできる
会社勤めの時に感じていた、自分とは合わないと思うような人とは関わる必要がなくなってきます。人を採用する際も、オーナー自身が決めることですし、他の会社・店舗のどんな人と関わっていくのかも自分次第です。
⑤色々な人と出会えるチャンスが増える
会社勤めでは出会うことがなかったであろう人物との出会いが必ずあります。それはお客様としご来店頂くかも知れないですし、ふと参加したセミナーかも知れないですし、常連様のお友達かも。カフェは人とヒトを繋ぐ場所です。それは一番カフェオーナーが実感できると思います。
私が日々感じること

開業当初は、朝から晩までひたすら働き、休みの日は基本仕事をしていました。
でも日々楽しくて楽しくて、つらいと思ったことはありませんでした。
今は少し働き方が変わり、店頭に立つことは少なくなりましたので、上記のメリットを感じにくくなってきていて、オーナー店長とは、また別軸でのメリット・デメリットを感じています。
開業をすると毎日が決断の連続です。決めないと始まらないし、決めないと先に進まない、何もかもです。
日々のメニューの小さなことから、お金にまつわる決断まで、全ては自分次第。
失敗ももちろんたくさんありますが、それも学びとして捉えて自分を磨いていくしかありません。
お金が貯まってから、もう少し料理の腕を。。と言って先延ばしするくらいであれば、まずは開業してみて、走りながら学び、方向転換していくのも良いと思います。
*1:+_+
【第2回】コーヒーバッグのイラスト募集します!BASE COFFEE
コーヒーバッグのイラスト募集します!!!
2021年度も開催しました、45種のドリップバッグのイラストを大募集します。
※googleへのログインが必要です。
コーヒーバッグは、ティーバッグのように漬けておくだけで簡単にコーヒーを作れます。

イラストが得意な方ならどなたでも参加可能です。
採用したイラストは弊社ドリップバッグ専門店での販売や、楽天市場店での販売、イベント時での販売にも活用させていただきます。

今回はテーマを9つ用意しました。
・感謝の気持ちをプレゼントする際にお渡ししたくなるイラスト
・おめでとうの気持ちをプレゼントする際にお渡ししたくなるイラスト
・アウトドアで使いたくなるイラスト
・リラックスを与えるイラスト
・元気をもらえるイラスト
・幸せをイメージしたイラスト
・コーヒー農園をイメージしたイラスト
・愛知県にちなんだイラスト
・お城をイメージしたイラスト
ぜひぜひ皆様、ご応募お待ちしておりますー!!!

【カフェの経営】カフェの開業②-まずは何から始める?カフェ×〇〇〇
カフェの経営
【カフェの経営】シリーズ
4店舗のカフェ経営で日々感じていることや、これからカフェをオープンしたい人に向けたカフェの運営の裏側について発信しています。
カフェの経営シリーズを始める一つ動機として、カフェを実際にオープンする人を増やすという目的があります。
周りを見渡すと大手チェーン店で溢れかえってきた感が否めない現状、チェーン店を否定している訳ではなく(個人的にけっこう利用するので)選択肢として、個人店のカフェは世の中に絶対必要!!だと思いませんか?
地域に根付いた、〇〇さんがやってるカフェ。
そんなお店をこれからもどんどん増やせるようにしていきたいと思ってます。
開業までに必要な3つのこと
前回のブログでお伝えしました通り、開業までの大まかな道のりは3つあります。
今回は、より具体的に行動できるよう詳しく説明していきます。
コンセプト作り

まずはコンセプト作りです。
コンセプトは集客装置の一つとなりますので、慎重に考える必要があります。
またカフェをオープンした後に、カフェを続けるモチベーションにも影響します。
ですので、ご自身が好きで好きでたまならないことをナチュラルに強調し過ぎずに表現することが大事です。
趣味や好きなことを、そのままコンセプトにしても良いとは思いますが、注意ポイントは、好きすぎて違う意見を否定してしまうことです。
好きすぎて他人の意見を受け入れられないことは、好きなことのまま自分自身だけで楽しむことをおすすめします。
自分自身で拘りがあるから、趣味や好きなことになっていると思いますので、同じ趣味を持っている人で意見が異なる人を寄せ付けない店になってしまうと、どんどん内々の集まりになってきます。
カフェの売上は単価×点数×客数という簡単な計算です。
そしてカフェの弱みは、単価が低いこと。
そしてアルコールのように何杯も飲まれないこと。
となると客数が大事です。
内々の集まりのカフェを作ってしまっては、客数部分が上がっていくことはなく、衰退に向かっていってしまいます。
コンセプト=集客装置ということを、しっかり念頭に置いてコンセプトを決めていきましょう。
コンセプトが決まったら運営で気を付けること

例えば、カメラが好きだとすると、単純にご自身のカメラコレクションや撮った写真を店内に飾るというだけでは逆効果です。
カメラ好きが集まれるような設計も合わせて考える必要があります。
カメラの上手な撮り方講座やお客様から写真を集めて個展や展示会的なことを開催するなどして、人が集まれるよう店舗が色々な仕掛けをしていく必要があります。
カフェは人が集ってこそ、未来永劫続いていくのです。
押しつけがましくならないよう気を付けつつ、自分が好きなものに囲まれながら、好きな人にも囲まれながら仕事をすることは何とも言えない、充実した人生の過ごし方だと思います。
カフェ×〇〇〇

当店は、カフェ×自家焙煎珈琲 という、超スタンダードなお店です。
もともと自家焙煎珈琲がメインで始めたので、コーヒー豆屋という認識がとても強いです。
不定期ではありますが、珈琲についてのセミナーを開催して、珈琲が好きな方を集めたり、コーヒーのイベントを開催したり、生産国から生産者をお招きして生産者の生の声をお届けしたり、コーヒーの映画を流したり・・・
様々なコーヒーにまつわることや、単純に人のつながりから生まれるセミナーを開催してきました。
そこで生まれる、お客様同士の繋がりや、スタッフとお客様との深い繋がりがお店にとって、とってもとっても大事な資産になります。
カフェを長く続ける(集客の面で)ポイントは、あそこのお店に行けば〇〇があるし、〇〇さんがいる、という口コミです。
このようなブランドイメージが確立できれば、新規顧客獲得に苦労することなく、カフェの運営を続けることができます。
ぜひ開業までにじっくりコンセプトを考え抜き、開業後のコンセプトを利用したイベントやPRまで計画していきましょう。
【カフェの経営】カフェの開業①-開業までに必要な〇〇-
【カフェの経営】シリーズ
4店舗のカフェ経営で日々感じていることや、これからカフェをオープンしたい人に向けたカフェの運営の裏側について発信しています。
カフェの経営シリーズを始める一つ動機として、カフェを実際にオープンする人を増やすという目的があります。
周りを見渡すと大手チェーン店で溢れかえってきた感が否めない現状、チェーン店を否定している訳ではなく(個人的にけっこう利用するので)選択肢として、個人店のカフェは世の中に絶対必要!!だと思いませんか?
地域に根付いた、〇〇さんがやってるカフェ。
そんなお店をこれからもどんどん増やせるようにしていきたいと思ってます。
開業までに必要な〇〇

具体的にこれからカフェをオープンしたいと思っている方が準備しなければならないものは何でしょうか。
まずは、大まかに3つに分けてみました。
さらに細かい開業のステップはまた次回に。
夢から目標へ

「将来はカフェオープンしたい!!」と友人に話したり、心に決めている方も多いはず。
でもそこに、時間軸の話がなければそれはまだ夢の段階。
「30歳になったらカフェをオープンする!!」
「5年後にカフェを開業!!」
このように、時間軸が入った瞬間に目標に変ってきます。
この時間軸を加えるために準備期間の逆算をしている、その計画している作業こそが、具体的に夢から目標に昇華できる簡単なステップです。
目標になったら、できるだけ周囲の人に声に出して宣言していきましょう!宣言することで、自分に逃げ場をなくすことはもちろんのこと、応援してくれる人が現れるかも知れません。やらないより、やった方が断然良いと思いますよ。
まずは、夢から目標に落とし込む。漠然としているものを、よりはっきりとした具体的なものに。
コンセプト

これは人によって、悩む方もいれば、そもそもコンセプトにすること自体が、カフェを開業する動機だったりするので、全く悩む必要のない方もいます。
コンセプトを迷っている方は、ずばりカフェの開業には向かないかも知れません(あくまで私見です)開業はできるが、長続きしない、と思うのです。
コンセプトに迷う方の開業の動機が、
「漠然と何かで開業したい」
「会社勤めがいやだから、何となく今まで好きだったカフェを自分も持ちたい」
「自分の好きな時間に働けるような仕事をしたい」
というような動機が多かった印象です(今までの開業相談を受けていて)
でもこれって、今の現状に満足できていないから夢を見ているに過ぎません。否定や逃げから入る夢や目標に、ポジティブな共感が生まれることはありません。
が、何とかしっかりとしたコンセプトに仕上げる方法もあります。
その辺の詳しいお話も今後できればと。
資金計画

最後に開業にはお金が必ず必要です。開業資金と運転資金の両方が必要なので、しっかりと計画する必要があります。(私は運転資金を少なく見積もってしまい、大変な思いをしました。。。)
開業までに必要な資金として、以下のようなことがあります。簡単に解説も加えていますが、もっと詳しく説明が必要なところもありますので、、、、
その他にも、地域に必ず商工会議所があるので、開業相談に乗ってもらえると思いますので、人脈のことも考えると相談に行っておくと◎
・物件取得費用
事業用途だと保証金は6ヵ月~12ヵ月分が必要な物件が多いです。この保証金の償却についてもしっかり確認が必要
・内装工事費用
どのような施工会社にお願いするかで、大きく開業後の売上に影響します。安いだけが全てではないし、お金をたくさん出せば、良いものが作れるとも限りません。ここの費用が一番大きいので、予算と実際に支払う金額に開きが出ないよう注意が必要です。
・機械・資材購入費
コンセプトによって必要な機器は変わってきます。もしかしたら必要かなーという迷う機械は買っておくのが一番。開業後に追加で大きな出費を伴う機器の購入は、続けることに大きく影響していきます。事前の予算の段階でしっかり購入リストを作ることが大事です。
・食材関連の仕入
いちから全て食材を揃えるのはかなり出費がかさみます。調味料を揃えるのでも大変です。
・オープン告知用の宣伝費及びノベルティ
予算に入れておくと、安心です。オープン告知は、SNSが主流です。近隣にも告知したいところですが、近隣の方こそ、末永くご来店頂きたいので、オープンが落ち着いてからチラシを配るというのも一つです。その他にもできることはたくさんあるので、これはまた。
・開業までの生活費
実際に開業するとなると無収入の期間が発生するかも知れません、仕事を辞めてから開業して売上収入が入るまでの必要最低限の資金が必要です。会社は辞めたものの、開業まで時間がかかりすぎて運転資金用の資金に手を出してしまうことのないように計画していきたいところです。
資金計画については、融資を受ける方法や、個人事業主になる方法なども、また紹介していきますね。
【カフェの経営】カフェを続けるということ
【カフェの経営】シリーズ
4店舗のカフェ経営で日々感じていることや、これからカフェをオープンした人に向けたカフェの運営の裏側について発信しています。
カフェのオープンは簡単

カフェはとっても参入障壁が低く、自分の好きなことを始められる、個人事業、個人ビジネスです。
極端なことを言うと、お金があれば開業は誰でもできます。
開業場所を見つけて、営業許可を取って、機材・資材を購入して、ドリンクや料理のレシピを決めて、とやることは盛りだくさんではありますが、コーヒーにも料理にも資格は特に必要ありません。店舗として飲食店営業許可さえ取得していれば、とりあえずOPENまではできます。
↑でもここの準備期間が何とも楽しい期間でもあるので、何度経験しても店舗OPENはワクワクしますよ('ω')
何が好きで、誰に届けたいのか、誰のためになるのか

ここ最近よく私自身考えるのが、カフェの存在意義について。
あってもなくても、困らないかも知れないカフェの存在、みなさんはどう感じていますか?
歴史を遡ると、カフェ(喫茶店)が日本に初めてできたのは、可否茶館(こーひーさかん)(1888年設立)といわれています。
100年以上の歴史(世界に広げると約300年)をもつ、カフェの歴史から見ると、やはり珈琲を飲みながら、誰かとの交流をする場所は必要ということなのだと思います。
珈琲や食事を楽しみながら誰かと話し交流する場所、そこにいると知らない人でも繋がっていく場所、情報交換の場所、それが本来のカフェの在り方なのだと思います。
最近はコーヒースタンド、というカテゴリーのカフェも増えてきました。さくっとコーヒーを飲みながら、情報交換したりする場所という位置付けであれば最高(ほとんどのスタンドはそうです)なのですが、コーヒースタンド=コーヒーをテイクアウトする場所、という位置付けになってしまっていることもあるので、続けるという観点からすると、テイクアウトのみでその場で人が集えないスタイルは失敗です。
人が集う場所であることを前提として、どんな人に集ってほしいのか、がお店のコンセプトになります。
このコンセプトは、オーナー自身の趣味嗜好を全面に出しているところで、押しつけがましくない店舗が続いている印象です。
開業相談では必ず、このコンセプトについてヒアリングさせて頂くのですが、意外にここが定まっていない人が多いこと多いこと。このコンセプトは長く続くカフェを作るのに、一番重要なポイントですので、必ずコンセプトは明確にしておきましょう。
オープンしてからの苦労

オープンして数カ月はお友達や関係各所の方がご来店して頂けるので、基本的にオープン景気と呼ばれる状態が続くことが多いです。(私は、ほぼそんな期間なく、最初から売上は低迷してましたが。。。)
一通りの知り合い関係のご来店が終わってからが、長い旅路の始まりです。
始めたての時期は、人を雇っていないことの方が多いので、ほぼ朝から営業終了までオーナー自身が店頭に立つことになると思います(いや、それを好んでOPENする人が多いので当たり前だとは思いますが)
体力的にはけっこう削られると思います。私はハンドドリップし過ぎて最初の1年で体が歪みました(ケトルを持つ手の肩が上にいってました)
営業中、もしくは営業が終わってからバックオフィス業務。年数が経過していくごとに、バックオフィス業務も売上に比例して確実に多くなります。
メニューの考案、試食、レシピの決定、レジの変更、プライスカードの変更もバックオフィス業務とは別で平行して行っていきます。
スタッフを雇い始めたら、関連する書類作成や労務管理、給与振り込みまで全て行う必要がります。
最近は、シフト管理から労務管理まで、クラウドで簡単に管理できるようになりましたが、もちろん月額費用が必要です。
売上が上がれば、仕入と人件費が増え、バックオフィス業務が増える。そして正直、なかなか思っていたより利益が出ない、がカフェオーナーの本音だと思います。
だからこそ

何のために自分はカフェをやっているのか、が明確でない限り、金銭的な部分で納得できず(労働に対する成果)に撤退する方は多いです(倒産以外であれなほぼ原因はこれだと思います)
お金じゃないんです、と言って始めた方も見えましたが、数年後に体調を理由に廃業していました。
もちろん、お金じゃないという志はとても尊いことだとは思いますが、それを実現するためにしっかりと資金計画と毎月のキャッシュフローを把握して計画通りに実行できるようになることが、理想ですね。



